おはようございます。太田雄一です。第179回・農業編28「松がれ病・総集編」
「松がれ病①・現代農業が忘れてしまったもの」
作業を一度も行った事のない太田雄一君は先入観がないために現代の農業に対しいくつかの疑問を持ちました。私達は農業というものの原点を忘れてしまったのではないかと思いました。
農業は英語で「Aguriculture」と書きます。その意味は「心を耕す気持ちで母なる大地に触れ合いなさい」ということであると私は思います。そのことを忘れたのでしょう。
古いギリシャの諺があります。「ゼウスはかつてあり、今もあり、未来にもあるであろう。偉大なるゼウスよ。貴方を通じて大地はその果実を我々に与えてくれる。われらは、この故に大地を母と呼ばん。」母なる大地の所以です。最も大切な心を忘れてしまったのです。

ここで私が抱いた疑問を長々と書くことは出来ません。そのため、代表的な事例を一つあげてみたいと思うのです。
「松枯れ病」の話です。世界的に松の倒木が進んでいるようです。日本も例外ではありません。特に有名なのはドイツの「黒い森」(シュバルツバルト)です。一般的にはその原因は松くい虫の異常発生であるとされています。

松くい虫は正式名をマツマダラカミキリと言って確かに松の倒木の現場には大量に存在しています。

一度中国黒竜江省や遼寧省でこのテストをしたことがありますが、結果は驚くものでした。
「松がれ病②・テストの結果」
中国の黒竜江省や遼寧省で「電解電子機能水」が松の倒木を防ぐことができるかというテストのため、一本の松に「電解電子機能水」をかけたところ松くい虫の成虫が雨のように降ってきたのです。


それから数時間おいてもう一度かけると今度は幼虫がまた、雨のように降ってきたのです。その数はすごい量でした。

そして「電解電子機能水」を松の根元にたっぷりかけると松は生き返ってくれました。

松くい虫はいつからかはわかりませんが、長い間、松と共生してきた虫です。この松くい虫には怖い天敵がいます。サビマダラオオホソカタムシの幼虫です。彼らは松くい虫の幼虫が大好きなのです。

しかし、降ってきたのは松くい虫だけでサビマダラオオホソカタムシの成虫も幼虫も見られませんでした。松の体内は松くい虫に占領されていたのです。何故でしょうか。
現地の作業員に色々尋ねてみました。そうすると殺虫剤なるものを毎週散布しているとの事でした。この殺虫剤は松くい虫ではなく松くい虫の天敵を殺していただけではないかとふと頭をよぎりました。
中国で行ったテストでは、まず最初に1本の松の木でテストをしました。その結果を見て日本人ならば対象を10本に上げ、その結果が良ければさらに対象を100本に上げていくという方法を取ります。
ところが中国では次の日に飛行機からこの「電解電子機能水」を松林全体に撒くというのです。それから評価に入るというのです。
どちらが正しいかどうかは別にして中国人と日本人では思考パターンが全く違う事に驚かされます。
「松がれ病③・梢枯れと松脂」
私は松の倒木とさび病のメカニズムは同じものではないかと考えました。降ってくる硫酸の雨が影響しているのではないかと思ったのです。
松の枝の部分は葉の根元が束ねられているので水分を大量に保有します。松のような常緑針葉樹は年間を通じて空から降ってくる汚染物や大気として霧として包み込む水分に含まれる様々な汚染物(硫酸だけではありません。)を蓄積します。(その為、冬季に葉のない落葉広葉樹よりその分被害が大きいのです。)

さび病と同じように地中のアルミニウムイオンは、降ってくる硫酸と反応し硫酸アルミニウムを作ります。その後この化合物はリン酸と一緒になりリン酸アルミニウムという化合物を作ります。

その時放り出された硫酸イオンは水に溶け松の木の先端にたまることになります。これによって梢枯れ(こずえがれ)を起こします。次に松の木を伐り風乾減量を測ります。(松材を切り取った時の重量と乾燥後の重さの差を言います。)

高さが3メートル以下の風乾重量は15%以下であり余り大きな差は示しません。松脂は常温では揮発量が少ないために風乾減量が少ないのです。ところが6メートル以上の松の木の風乾減量は50%以上なのです。半分は空洞になります。
これはリン酸アルミニウムが生成されリン酸の機能が停止すると当然のように松脂の生成が止まることとなります。そうなると松の内部がスカスカになり松くい虫が中に入り込み、松くい虫が大発生することとなるのです。
「松がれ病④・電解電子機能水は希望の星」
松脂の多くはタンニンですがこのタンニンは金属イオンと結合すると防虫効果を失うこととなり、松くい虫の食料になります。これも松くい虫の大発生の原因になるのです。

私たちの「電解電子機能水」はカリウムイオンを豊富に含み、このカリウムイオンが硫酸イオンを簡単に固定し無害化します。これ以上、硫酸イオンが悪さをしないようにです。
また、「電解電子機能水」の中でカリウムイオンを固定している水酸化物イオン(OH–)は非常に高い脱脂効果を有しています。松くい虫を含め特に虫の幼虫は自分の体が空中の酸素によって焼かれないように油でガードしています。この油を一瞬ではぎ取ります。
彼ら彼女らは苦しくて松の木の中から這い出してきます。それが雨のように降ってくるのです。そんなメカニズムだと私は思いました。

現実に飛行機から大量に撒かれた「電解電子機能水」によって7割以上の松の木は正常に戻りました。この現実は無視してはならないと思います。

松くい虫だけが原因だとする日本の農学者は大きな過ちをしていると思います。いくら松くい虫を殺す殺虫剤を大量に撒いても結果が出ないのは原因の把握に問題があるのだと私は思います。
最後に「電解電子機能水」に含まれている電子と水素イオンは松の木に生きるチャンスを与えてくれる希望の星なので
「松がれ病⑤・硫酸とリン酸不足」
化石燃料の燃焼は二酸化炭素だけではなく、その排出量に比例して硫黄酸化物も排出します。
硫黄酸化物はその安定型の硫酸(H2SO4)となり大気中に蓄積されています。そして雨や雪となり地表に落ちてくることとなるのです。
硫酸イオンはグリーンランドの1785年の氷の中で測定されていますので、240年もの長い間の硫黄酸化物が大気中に存在していると言ってよいと思います。

風の中に存在する硫酸は風が通過する量に比例して樹木全体に付着し雨によって地表に落とされます。

そして、この硫酸は土壌を溶かし、鉄やアルミニウムと言った金属元素を溶かし硫黄酸化物を作ります。(硫酸アルミニウムのような)


この硫黄酸化物が再度リン酸と結合して不溶性のリン酸化合物を作ります。(リン酸アルミニウムやリン化鉄のような)このリン酸化合物は結合性が強くその溶解度は100gの水に9〜10gしか溶けません。ほとんど溶けないのです。

水に溶けないものは運べませんので、そうなると樹木自体が慢性的なリン酸不足となり衰退し始める事となるのです。
松はリン酸が不足し衰退すると防虫効果のある松脂(まつやに)が作れなくなります。

「松がれ病⑥・松の悲劇。松脂とタンニン」
松はリン酸が不足し衰退すると防虫効果のある松脂(まつやに)が作れなくなります。

そして、樹脂の中のタンニンはアルミニウムや鉄といった金属イオンとの結合力が極めて強いので容易に金属タンニン酸に変わります。そうなると樹木は防虫効果を失います。

樹木の防虫効果の減少は、松くい虫等の虫の侵入を容易にし最終的には倒木につながることとなるのです。これが私たちの考えた理論です。
それに「電解電子機能水」がどう作用するかが中国でのテストの内容だったわけですが、結果は極めて良好に機能しました。間違いのないように何度も何度もそして大規模にテストをしましたので、日本で行ったとしても然程結果は変わらないと思いました。
しかし、日本人は誰もこの事実を見ようともしません。簡単に治るのに全く違うことを行なって上手くいかない失敗したと騒いでいるのです。端目で見ても滑稽で面白いので私たちはこの面白い喜劇をずっと見ていることとしました。皆が気付くまで。
気付いたころにはもうすでに松は全滅しているかもわかりませんが・・・。でも、それは私たちの責任ではありません。

人間の愚かさを見ているのはちょっと悲しく辛いけれど、でも楽しく面白いですよ。