おはようございます。太田雄一です。第190回・農業編39「F1種⑤・F1技術の是非」
農業編39「F1種⑤・F1技術の是非」
そして、先に述べた「除雄(じょゆう)」に戻りますが、「除雄」とは男の性器を強制的に切り取るという行為。阿部定の世界そのものです。

最後に「雄性不稔(ゆうせいふねん)」とは性器を持たない男性を見つけその男性を純粋培養する技術です。これは性的不能者育成プログラミングとでも呼んでよいと思います。こうしてみると野菜の虐待、それこそがF1の技術であると言ってよいでしょう。
その様な技術で作られた野菜を食べているからこそ現代、異常に男性の女性化が進んでいるのではないかと思うのです。
もう一つ怖い話をします。今は交互に畑を用意するような面倒くさいことしなくともハウスの中に二酸化炭素を入れ5%程の濃度にします。空気中の二酸化炭素の濃度は0.0415%ですので100倍程度になります。
そうすると植物は何の抵抗もなく同種のおしべから出される花粉を受け付けます。「自家不和合性」の幼児姦淫は必要がなくなり作業はより簡単になります。
そこに蜂を入れ受粉作業をさせるのです。われわれ人間は窒息しますが蜂は大丈夫です。まるで近親相関を避けようとする意思を無効にし、やりたい放題、無秩序の世界を作り上げようとしているようです。
この話は今から15年も前の話です。私は15年前にこの事実を知って本当に嫌になりました。また、いつか野菜たちの逆襲を受けるのではないかと怖くなりました。彼ら彼女たちはいつまでもおとなしくしてはいないだろうと思います。
現実に雄性不稔種を育てていくと必ず普通の個体(おしべもめしべもある個体)がある一定の率で出来上がってき、その率が少しずつ多くなってきていると聞いています。
私のF1の旅はこれで終わりです。昔のことを思い出しながらこの文章を書いていますが、この15年でF1技術がどうなったのか、その探求は情けなくなって私はやめました。
その探求は無責任ですが皆さんにお任せします。人間の浅はかさがよくわかる話だと思います。
