おはようございます。太田雄一です。第154回

農業編03「今の雨は硫酸雨」

しとしとと京都の町に雨が降ります。その中に若い男女と古いお寺が雨の中にたたずんでいます。風情が感じられますね。

その雨の正体が硫酸でも私たちは風情を感じ続けます。そんなことがありますか。

実際に世界中の空から降ってくる雨は希硫酸です。

昔、鉄を精錬するのに多量の石炭を用いました。その中に不純物であった硫黄(S)が大量に混ざっておりそれが今でも空中に存在し、その硫黄が酸素と結合して雨となり地上に降ってくるのです。

硫黄が硫酸雨(酸性雨)とPM2.5(亜硫酸ガス)になる

森の木々や露地の野菜などはその硫酸を避ける手立てのないまま立ち尽くしているのです。

土の成分を調べます。一番多いのは酸素(46%)です。次に多いのはケイ素(27%)です。そしてアルミニウム(8.2%)、鉄(6.3%)、カルシウム(5.0%)、マグネシウム(2.9%)、ナトリウム(2.3%)、カリウム(1.5%)と続きます。

土の成分表(酸素・ケイ素・アルミニウムが多い)

私は世界中を回ったわけではありませんが日本、韓国、中国、ベトナム、モンゴル、カンボジア、タイ、スリランカ、インド、メキシコ、ノルウェイ、スペイン等の国々でも若干%は違いますが順番はみな同じでした。

そしてその中に硫酸及び硫酸イオンが混ざっていたのです。あるものは硫化鉄、あるものは硫酸カルシウム、あるものは硫酸アルミニウムと姿を変えて・・・。

硫酸化合物の多い土は赤く染まっていく(代表的なものラテライト