おはようございます。太田雄一です。第183回・農業編32「土壌④・腐植とは」

農業編32「土壌④・腐植とは」

次に腐植(ふしょく)」とは何かという問いには明確にこうだとは言えませんが、おおよそこのようなものではないかと言えると思います。

まず、土中には地上からは動植物の死骸が、地下では土壌生物微生物死骸が絶えず供給されています。

土中には動植物の死骸、土壌生物や微生物の死骸が供給されています

こうした有機物の構成物質は、1.たんぱく質、2.炭水化物、3.脂質、4.リグニン、5.セルロース、6.グリコーゲン、7.オーキシン、8.サイトカイニンであり、これらは土中に住む虫や無限に近い数の微生物たちによって絶えず二酸化炭素、水、アンモニアに綺麗に分解されています。

有機物の構成物質

たんぱく質
炭水化物
脂質
リグニン
セルロース
グリコーゲン
オーキシン
(植物ホルモンの一群)
サイトカイニン
(植物ホルモンの一種)

その過程で様々な中間生産物が生まれてきます。その中間生産物のほか、微生物が分解の際に生成した代謝生産物、無数の元素イオン微生物の死骸などが組み合わさってできたものが所謂「腐植」と言われているものの正体ではないかと思うのです。