おはようございます。太田雄一です。第261回・再始動編54「セブンイレブンの考え方。商売の在り方」
再始動編54「セブンイレブンの考え方。商売の在り方」
何よりも勉強になったのはセブンイレブンの考え方。商売の在り方でもありました。
今のセブンイレブンがどう考え、どちらを向いているのかは私には全くわかりません。しかし、今から33年前の栗田社長率いるセブンイレブンが何を考えていたのか、どこを目指していたのかはよくわかっていました。
自衛官時代の仲間もいました。よく酒も飲みました。その中で私が捉えたのは次のことでした。
彼らが目標としていたのは町のコンビニエンスストアを日本全土に作ることではないと言うことです。
彼らは新しい店を作るにあたっては陸上自衛隊の連隊長クラスで定年退職した自衛官を用いて丁寧に市場調査をしていました。
人の数、家の数、年齢層、車の数、車の流れ、人の流れ、町の雰囲気、住んでいる人たちの経済力。等々です。そこから店の位置や並べる商品の内容を決定していくのです。
例えば若い人が多ければコーラの様な若者が好むもの定数を多く用意します。POSはその在庫を見るためにあります。
一本売れるたびにその情報をすぐさま本部のホストコンピューターに送ります。本部は全ての在庫状況をつかんでいるので定期的に自動的にお店に納入していきます。戦車の弾薬供給システムと全く同じやり方です。
どんな人が買っていったのかをPOSでつかみます。POSは単なるレジではありません。情報収集端末なのです。

彼らの合言葉は「コンビニエンス」日本語に訳すと「利便」です。地域を「利便」という言葉で管理をする店がセブンイレブンのお店なのです。
「何かあったらセブンイレブンにです。」わざわざ遠い銀行に行かなくともよい、店の中に銀行を作る。印鑑証明も住民票もセブンイレブンで。
極端なことを言うと火事になったら119よりセブンイレブンへ。当時はそんなことを語り、夢を語っていたのです。