おはようございます。太田雄一です。第259回・再始動編52「動いたら問題点が見つかる」
再始動編52「動いたら問題点が見つかる」
当時のセブンイレブンは、然程大きくなく北は宮城県、南は静岡ぐらいまでで、その西側にはほとんど進出していない状態でしたので助かりました。
また、現場のお店のオーナーの80%以上が退職自衛官でもありました。そのため、非常にやりやすかったことも事実です。セブンイレブン本体にも大勢の退職自衛官がいましたし、現場もそうです。
メンテナンスとしてそれを支える方にも自衛官出身者がいます。敬礼はしませんが阿吽の呼吸というものがあります。そうして、どうしたらこのクレームを抑えることが出来るのかセブンイレブン、東芝テックそして私たち皆で頭を絞りました。

日中は車が多く移動できません。そのため、夜間に行う予防整備を主業務としたのです。試験エリアを国道16線の中に限定しました。その中で2年間このPOSのメンテナンスの在り方を決めていくこととなったのです。
実際に動いてみますとセブンイレブンのPOSシステムの問題は基板上のあるリレーとレシートを打ちだすプリンターにあることがわかりました。全体の故障の95%近くがこの部分に集中していたのです。
セブンイレブンPOSの問題点
①基板上のあるリレー(構造的な欠陥で交換が必要)
②レシートを打ちだすプリンター
※リレーとは、
リレーは、外部からの小さな電気信号(制御信号)で動作し、大きな電流のオン/オフを切り替える部品です。
まずは東芝テックによる設計の変更です。それから、現場から上がってきた基盤を修理してメンテナンス用の基盤を作ることから始めました。この欠陥は構造的な欠陥であり必ず出る欠陥でもありました。
そのため、全部取り換える必要があったのです。それまでは現場から回収してきた基盤は全部捨てていたのです。もったいない話です。