おはようございます。太田雄一です。第143回

「海外の食と建築物」

私は先に述べたように15年にわたり海外で生活せざるを得ませんでした。下手な英語と、おかしなスペイン語で世界の23カ国を歩きました。その中で多くのことを感じました。

まず第一に日本ほど「食」がしっかりとしている国はないということでした。

海外にいるとまず第一に食事が苦痛になります。毎日同じものを食べるという苦痛です。少し贅沢な苦痛ですが、試しに10日続けて食べてみたらわかります。

毎日同じものを食べるという苦痛を感じる太田雄一

本当に食事のことを考えると頭が痛くなります。私は「何千年も歴史がある国なのに、何故こんなに食事が貧しいのだろうか。」と思いました。何故でしょうか。

こうしたことを本気で考えたことがありますか。中国には古い建造物がほとんどありません。有名なものは万里の長城ぐらいしかないのです。(その万里の長城も向いている方向は中国側です。何の為に建てられたのかが正確にはわかりません。)

一度500年前に建てられたという北京で一番古いお寺を見学に行ったことがあります。山の頂上にあったのですが、その造りはコンクリートでした。何故か中国には本当に古い建物がないのです。

逆にヨーロッパに行くと古い建物が多いのですが、住んでいる人たちと建物がしっくりこないのです。

ベルサイユ宮殿凱旋門のようなのような素晴らしい建造物はたくさんあるのですが、そこに住む人の営みがそのすばらしい建造物に全くというほど合わないのです。

そうした姿を見て、私はあのような堂々とした建造物本当にこの人たちが建てたんだろうかという疑問を持ってしまいました。単純な疑問です。