おはようございます。太田雄一です。第80回
「多元素共存鉱石とは何か?」
「多元素共存鉱石」とは何か? まずそのことから説明する必要があるのではないかと思います。「多元素共存鉱石」は地下のマグマがガス状となり花崗岩の割れ目を熱で花崗岩を変質させながら地上に上ってくる間に冷えてしまったものです。
そのため、窒素を除く地下の元素89種類が変質した花崗岩(ケイ素)の間に存在するものです。その担体であるケイ素もSiO2として存在するものではなくSi3O9とかSi9O18といったように非常にもろく不安定な存在であると言えます。そうした中に89種類の元素が不安定に存在するものと言ってよいでしょう。
日本は温泉国のため、こうした「多元素共存鉱石」は様々な場所で発見されるのですが、温泉地の山を掘れば必ず出てくる物ではありません。山の奥深くに行かないといけないのと、どれだけ掘ればよいのかがわからない為、費用がどれだけかかるかも分かりません。
それと掘り出した石が放射線(β線、Γ線)を輻射していないことなどを確かめなければならないなど等、決して簡単ではありません。その他、石によっては採掘場の管理が厳しく部外者に一切見せないどころか詳しい場所も教えないところもあります。そうした意味からも簡単に誰でも採れるものではありません。
新潟の石などはその鉱脈が国有地の中にあるため毎年国に採掘の申請をしなければならないところもあるのです。そのため、使用できる絶対量が少ない有限の物として大切にしなければならないものなのです。
先に述べた「輝緑岩」「班母岩」「祖陽岩」についても絶対量が少なく、また価格も高いためより安価で埋蔵量が豊富な石を探し出す必要性があったのです。その為に日本国中の類似の鉱石を探す必要があったのでした。
そうして、数年後見つけたのが岐阜の「麦飯石」でした。岐阜の「麦飯石」と言ってもたくさんありますが、ここでいう「麦飯石」は白川郷で取れる特別なものを指していると考えてください。この石は全ての規格に合致しているものです。(私たちはこの石を約25年買い続けていますが採掘場は決して明かしてはくれません。)
そうして得た「多元素共存鉱石」を特別な機械で粉砕し315メッシュアンダーまで細かくしたものが皆様方に提供されているものです。
何故微粉状態まで細かくしているかというと水との接触面積を高めるためであり1グラムで数百平方メーターの表面積を持ったものと考えてください。この「多元素共存鉱石」は古来より薬石として用いられ漢方の王様として長い間君臨してきたものです。
薬石と書いて「やくじゃく」と読みます。今から1000年前の中国宋の「本草図経」にも載っておりますし、正倉院「種々薬帳」の60種類うちの20種類はこの薬石です。体を温めるということを中国では「温石」(おんじゃく)と呼んでいます。体を温めることは全ての健康維持法の基本でもあります。