おはようございます。太田雄一です。第42回

「中国実験センターでの実験開始」

次に決まったことは、各省にはその地の名産品があります。例えば福建省には福建茶、山東省にはリンゴ、安徽省には米、吉林省には粟と朝鮮ニンジン、遼寧省にはサクランボ、甘粛省はブドウ、等々です。

そうした各地の名産品のためにこの技術を使おうと言うこととなりました。

そして、西安リンゴ、桃、アンズ、サクランボ、ブドウなど種から成木まで一貫してこの技術で栽培をする大規模実験センターを作ろうと言う事となりました。

どのくらい大規模かというと100ha(1km×1km≒東京ドーム21個分)あります(ここでの活動は私たちのホームページにも動画で載せているので参考としてください。)

この場所は中国武帝の墓のすぐ横にあります。墓と言っても大きな山です。有名な兵馬俑から車で1時間ぐらいのところにあります。この2つで本格的な実験が始まったのです。

このようなシステムづくりをしてから、そのシステムが正しく作動するか、点検されてから中国各地に広げていくこととなりました。

先に述べた様にモンゴル人の人脈に頼ってです。中国人は自国の人を全く信用していません。家族かせいぜい同じ民族しか信じないのです。

このシステムのテストには約2年かかっています。当然かけた資金も半端ではありません。こんな大切なノウハウを誰にでも明かすわけにはいきません。

ここから本当に慎重になっていきました。まずは海南省からのスタートです。海南省は中国の最も南端に位置する島で対岸はベトナムです。

海南省から実験スタート

私たちがベトナムに作った拠点ビン市のほぼ東岸に位置しています。その風景、人は全く瓜二つで漢字の看板を見ないとベトナムにいるのではないかとの錯覚に陥ります。元々は同じ民族だったのでしょうね。

そこの(おう)はモンゴル人で武装警察のナンバー2でした。彼に信用できる人を紹介してほしいと頼んだところ、そんな人は誰もいない自分が武装警察をやめてやると言い出しました。それには私も李博士もびっくりです。

今は特に大きく甘いミニトマトを中国全域に出荷し大儲けしています。

海南省の大きくて甘いミニトマトで大儲けした汪氏