おはようございます。太田雄一です。第23回
「内視鏡洗浄機の現状と問題解決」
それからすぐに開発に入りました。当時内視鏡はグルタールアルデヒドによって病院内で洗浄殺菌されていたのですが、グルタールアルデヒドは猛毒の殺菌剤です。
作業する人は帽子をかぶり、防毒マスクと防毒眼鏡を付け、ゴム手袋、長靴を付け、ゴムの前掛けをした完全防護状態で洗浄を行っていました。洗浄室は白煙で中が見えない状態でした。それでも作業者は肝臓がやられるなど大変危険で重労働だったのです。
それを何とかしたいということで、山形県の医療器会社が動いたのです。電解電子水「ニューシンノウル」を用いると洗浄、殺菌能力を維持しながらマスクも眼鏡も長靴もそしてゴム手袋やゴムの前掛けも全て不要になります。
健康上も問題がありません。そうした為の開発だったのです。
食塩が入っている普通の電解水では内視鏡の外側の樹脂を溶かしてしまうこと。全工程を9分台で納めなければならないことなどから能力的に採用することができません。
そのため私たちに白羽の矢が立ったのです。この開発には約1年かかりました。