おはようございます。太田雄一です。第48回

「一番印象的な国イラン」

少し暗い話が続いたのでここで話題を変えましょう。

私は何故か海外に縁があります。亡くなった妻もいわゆる外国人でしたし、私が18歳の時にアメリカに行くこととなったこと、その後北米、中米、南米そしてヨーロッパへ行ったこと。そして、今回の仕事で中国、東南アジア、中東までその範囲を広げたこと等です。

先に述べたように海外に住むと大変なことは食べ物とトイレなのです。毎日の事なので本当に大変です。

私は内臓が元々弱く海外では必ず下痢をします。下痢は三日ぐらいで良くなるのですがその間は本当に大変です。でも、日本に帰り日本食を食べていると下痢もないのです。不思議です。

海外での生活は決して長くはないのですが、色々な国に行きました。一番印象的な国はと聞かれればイランだと思います。何故かと聞かれればこう答えます。

日本で聞いていたイランと自分の目で見たイランは全く違うと・・・まるで別の国です。

一番印象的な国イラン

イランほど女性が強い国を見たことがありません、観光ではわからないと思うのですが、実際に仕事をしていますとはるかに女性の方が男性より強いのです。服装もカラフルですよ。ヒジャブ(スカーフ)も本当にカラフルできれいです。

そして彼ら彼女らは酒も飲むし豚肉も食べます。勿論公衆の面前ではしませんが、彼らの家にはビールからウイスキーまで何でもあります。酒のつまみの定番はサラミソーセージとチーズです。

一度私は聞いたことがあります。イスラム教の教えでは酒を飲んではいけないことになっているのではと・・。そうしたら驚くような回答が返ってきました。マホメットの時代は皆理性が低かったので酒を飲むとその少ない理性がなくなるんだと。だからマホメットは飲むなといったのだが我々は理性が高いので問題ないとの答えでした。

我々は理性が高いので問題ないと答える

豚肉については豚は人間に近いので豚に近づくと病気がうつる、難しいことを言っても当時の人間にはわからないのでマホメットは「豚は不潔、不浄」ということにしたのだと。我々はそれを知っているので豚肉も食べるのだと。余りにも身勝手な解釈ではないかと思いました。

ただ、こんなことで驚いてはいけません、イランでは所謂イスラム教の坊主が軽蔑されており、普通のイラン人は祈らないのです。一日に何回かコーランがスピーカーから流れます。それを聞いても誰も祈らないのです。

私が行ったのは今から10年も前です。それもテヘランだけでした。(今より革命防衛隊の締め付けが厳しい時代です。)念のためホテルでの朝食時日本人の女性の観光客にも聞いてみたのです。

彼女らは古都イスファーファンにも行っていたので、あくまでも念のために聞いたのです。そうしたら彼女たちも祈っているイラン人は一人も見ていないと言うんです。驚きました。このこともイラン人に直接聞いてみました、すると彼らはこう答えるのです。

私たちは理性も高く、すぐれている民族です。他のアラブ人とは違います。私たちは毎日心の中で祈っているのです。結局イランにいた2週間のうち祈っている人は一人も見ませんでした。イラン人は美形が多く、女性は全員が映画スターのようです。

美形が多いイランの人々

何故アバーヤ(黒の目出し衣装)なのかよくわかります。理性の少ししかない当時のイラン人(ペルシャ人)の男の前に、こんな美人ばかり出てくると何が起こるかわかりません。マホメットの気持ちが少しわかってきました。でも、2週間の滞在でアバーヤを付けている女性を見たのはたった一人だけでした。