1 はじめに

 私たちは今から33年前(現在2021年です。)電解水の可能性を求めて研究に入りました。
電気分解水技術だけでは持っている多くの欠陥をうめる事が出来ず、今から20年前新しい視点でこの電解技術を見つめ、その持っていた多くの欠陥を解消することができました。

 今から約20年前、2001年にはpH12.0をつくり出す技術を開発、そして2005年には世界に先駆けてpH13.0をつくり出しました。それから16年、今市場を見ると、pH12.0、13.0は当たり前のように存在していますが、その中味は実は当たり前ではないのです。方法さえ間違いなければ今の技術ならば容易にpH13.0レベルの生成水をつくる事が出来ます。
それならば私達の持っているpH13.0のECOMIZERとの違いは何か?(よく聞かれる質問です)

 その違いは1にも2にも「安全性」なのです。ECOMIZERはpH13.0でありながら「水」レベルの安全性を持っている事です。(他は全て「刺激物」です。)
現実の世界の中でpH13.0をそのまま使用する事はほとんどありません。工業洗浄の世界で金属加工時の冷却潤滑に用いる時、大型魚養殖場の水質安定に用いられるような時位でしょうか・・

 それでは何故pH13.0をつくるのでしょうか?
それは希釈を安定化する為なのです。私達のECOMIZERはほとんどが希釈されて使用されます。
その為に必要な濃度がpH13.0なのです。

 ここではpH13.0の説明ではなく、一般的に最もニーズの高いpH12.0(10倍希釈水)性状について解説していきたいと思います。
日本国内では論文を出した事がありますが、海外の方は初めての情報だと思います。

2. 希釈について

 世界中の電気分解水の中で希釈して使用するものは私達のECOMIZER以外ありません。
次の表は希釈表です。純水をベースに希釈していますので水道水や井戸水では若干異なりますが、一応の参考として下さい。pH13.0を10倍の純水で希釈するとpH12.0となるという意味です。

希釈倍率換算表

pH値の差実際の値
0.11.3倍
0.21.6倍
0.32.0倍
0.42.5倍
0.53.1倍
0.64.0倍
0.75.0倍
0.86.3倍
0.98.0倍
1.010倍
1.113倍
1.216倍
1.320倍
2.0100倍
3.01,000倍
4.010,000倍
5.0100,000倍

3. 安全性について(pH12.0 ECOMIZER)


pH12.0での安全性テストは行っておりません。
理由はpH13.0を水で希釈してpH12.0をつくるのですからpH13.0の安全性を見れば
わかるからです。

実施した試験(ウサギ3羽を使った刺激性試験)
pH13.0の安全性試験(財団法人 日本食品分析センター)

※刺激性とは、SIAA(抗菌製品技術協議会)による品質と安全性に関する基準のカテゴリーの内、眼刺激評価で5.1~110.0が刺激物。皮膚一次刺激反応では0.5~8までの数値で紅斑、痂皮、浮腫を示すものを言う。

数値が「0」と言うことは、「水」レベルの安全性であるとの意味です。
だから農業に健康に用いる事ができるのです。

4.殺菌力

(1)pH13.0の殺菌力について
参考までpH13.0の殺菌力を表に示します。
短時間では、グラム陽性菌に対応できません。

試験液の生菌数測定結果

(財団法人 日本食品分析センター)

対照:精製水
保存温度:20℃
<10:検出せず
*菌液添加後の対照の生菌数を測定し、開始時とした。

(1)pH12.0の殺菌力について(長時間有効テスト)

CFU <10:検出せず

※ MRSAとは耐性黄色ブドウ球菌の事です。

(2) pH12.0の殺菌力について(短時間有効テスト)

短時間での殺菌傾向はpH13.0と変わりません。
グラム陽性菌とグラム陰性菌のイメージ/ニュートンより

細菌は、細胞を囲む外側の構造によって、「グラム陽性菌」と「グラム陰性菌」に分かれます。グラム陽性菌は、細胞膜の外側にグラム陰性菌よりも厚いペプチドグリカンの層によって守られています。

(3) pH12.0の殺菌力について 3(ウイルス その他代表的病原菌)

(4) ア.以上の事からpH12.0のECOMIZERはグラム陰性菌やウイルス病原菌に対して1~10分以内に
殺菌出来る事がわかります。

イ.グラム陽性菌に対しても3時間ほどかけるとほとんど(99.9996%)死滅させる事がわかります。

ウ.このpH12.0のECOMIZERは感染経路にあるウィルスや他の菌に対して有効と考えて良いと思います。

5.腐蝕防止効果テスト

pH12.0 ECOMIZERは洗浄水として用いられる事が多く、金属と接触する機会が多いので JISK 0100 及び JISK2234に基づくテストを行いました。

このように全て基準内に納まっており、金属腐蝕をほとんど考慮しなくても良いと考えて良いと思います。

6 帯電防止効果テスト

(1) pH12.0 ECOMIZERには汚れ物質の付着汚れ防止効果があると現場より報告が上ってきています。
この事を確認すべく、次のテストを行いました。
結果は現場の感覚をしっかり裏付けするものでした。

(2) テスト方法
ア. 塩化ビニル板(300×300×1 mm)に木綿で摩擦し1018Ω.㎝の抵抗確認
イ. pH12.0 ECOMIZER 5ml噴き付け、中性紙で拭き取ったのち、乾燥、その後木綿をもってテストをしました。
ウ. 対象に純水を用いました。

汚れは静電気帯電にともない付着します。
pH12.0 ECOMIZERは確実に帯電を防止し、汚れの付着を防止すると考えられます。
(これは、固有抵抗が小さいと言う意味です。)

7. 消臭効果テスト

ガスクロマトフィー法を用い、硫化水素の臭いを確認しました。その結果を次に示します。
pH12.0 ECOMIZER 1000cc(1ℓ)
H2S(硫化水素)100mg/kgを入れ、経時変化を見ました。

中和反応とみられる反応です。
このように有害な硫化水素を無害化します。

8. ゴムテスト

pH12.0 ECOMIZER はかねてからゴムとの相性が悪いと考えられていました。
現にゴムの劣化により水漏れも発生していましたので今回は加硫ゴム(弾性高)を用い行いました。
JISK6258(加硫ゴムの浸漬試験法)

この結果はpH12.0 ECOMIZERは全くゴム(加硫ゴム)に対して影響がない事を示しています。

9. 耐薬品性テスト

pH12.0 ECOMIZER を200cc入れ、7日間(23℃ ±2℃)テストしました。
テスト法はJISK7114に基づきました。

10. 脱脂洗浄テスト

(1) テスト1 (トリクロロエチレンとの比較)
ア. ステンレス板(SUS 304 20×20×1mm)にシリコングリスをつけ1日放置
イ. シリコンをふき取り
ウ. 各10分間超音波洗浄する
エ. XPS法により分析する

ECOMIZER洗浄力比較(トリクロロエチレンとの比較)

(2) テスト2 (苛性ソーダ + 中性洗剤との比較)
ア. ステンレス板(SUS304(20×20×1mm)にシリコングリスをつけ1日放置
イ. 純水により10分間超音波洗浄
ウ. その後各試料10分間超音波洗浄
エ. XPS法により分析する。

浸透性(表面張力)について
pH11.5と純水の比較(pH12.5ではありません)

11. まとめとして

私達の30年以上の研究の成果として電解電子機能水には次の特徴がある事がわかりました。

(1) pH13.0以上ないと希釈は安定しない。
(2) 通常使用する時はpH12.0程度が適当である。(農業を除く)
(3) pH13.0台、12.0台、11.0台のものの性状が大きく異なる。
(4) 何よりも「安全」でなければ使用出来ない。
(5) この特徴を見てどう利用するか考える必要がある。

約15年以上かけ、私たちは市場実験を重ねてきました。
よく他のメーカーさんと貴方達はどう違うのですかとたずねられます。
それは「安全性」と「応用技術」ですと答えています。
この資料はその元になるものです。長い時間と資金と知恵をつかってまとめ上げたものです。
次の時代にしっかりとバトンタッチしたいと思ったから真剣に取り組みました。