1. 電気分解の完成形(多面型一方吐水方式)

 私達は約20年の年月をかけ、それまでの電気分解理論と異なる、その進化形なるものを追求して参りました。
その結果、今から15年程前に多面電解 一方吐水方式電解槽を生み出しました。
この方式は現在多くの企業が採用していますが、世界で最初に発明したのは私達である事を示すため、特許国際条約(PCT)に特許として申請致しました。
詳しくはPCT(WO 2005/105678 A1)を参照下さい。
その原理を図-1で簡単に説明します。

図-1 多面型 一方吐水方式の電解装置

2. 特 徴

その特徴を挙げると次の様になります。
(1) 電解質に炭酸カリウム(K2CO3)を採用した。
(2) 水と電解質を隔膜によって分離し、+極と-極での電解方式を変えた。
(3) 水も電解質も同時循環方式とした。
(4) 一方吐水型のため、循環電解(世界初)が可能となり、低電圧、低電流により高濃度水の生成が出来るようになった。
(5) 隔膜を交換式とし、コストとメンテンナンスを楽にした。
(世界最初、世界唯一)
(6) 構造を極限まで簡単にし、日本であれば中学生レベルまで簡略化した。
(生成装置SARESはCE規格に合致しています。)

(7) 電解質を循環式としたため、くり返し使用出来るようになった。
この方式を取っているのは当機構(JWSインターナショナル/JWSテクニカ含)だけで、唯一無二の存在です。

GERの電解システム

他社の電解システム

(1) GERは小さな電圧/電流で何度も同じ水を電解します。そのため安全です。
(2) GERは安価な隔膜を使用しています。(他はカチオン膜です。)そのため安価です。
(3) GERは60ppm以下の軟水(水道水)を使用します。(他は純水です。)そのため安価・簡便です。

3.電解に必要なもの、考え方

(1)ある一定の電圧をかけ一定の電流を流すと水分子はH+(水素イオンプロトンとも呼称)とOH(水酸化物イオン、ハイドロサイドイオン)に分かれます。


(2)この時点で 極側から膨大な量の電子を へ移動させます。
正しくこの電子量を見る事が出来ませんが、O.R.Pメーターを用い換算して大旨その量を知る事が出来ます。(-960mvは必要です。)

(3)何もしなければ、せっかく水を分解してH+(水素イオン)と電子(e)を作り出したのに、その貴重な財産はH+ + e → H + H → H
として空中に消えてしまいます。
そうならない様な電圧と電流の設定が必要です。

(4)ご存知の様にOHは危険なもので油脂やタンパク質を分解させる力を有しています。OHを自由にする(水分子に結合〔水素結合〕した状態)と苛性ソーダ(カリ)の様に危険になります。それを 極から移動させたK+で固定し(K+ + OH → KOH)安定させる事が必要です。
そうするための大切な要因が電圧と電流です。

(5)原液をpH(水素活量)13.0以上にしないと水で希釈する事が出来ません。
そして、安全でなければなりません。
かつ水の分解により水素化物イオン(H)を作らなければ農業、人、畜水産物に使用する事が出来ません。
その3つの条件をクリアする為に必要なのが、やはり電圧と電流です。
そして電解方法(電極間距離)も大切な要因となります。

(6)炭酸カリウム(K2CO3)を用いる理由は
①溶解度121%
②カリウムイオンを有する
③食品添加物
この事によるものです。

当社は18年前からK2CO3を使用しています。

4. 他社製品との比較

(1)電気分解を安定させるもの、それは電流です。
私達は28A~29Aにその電流を固定する方法を思いつきました。
そのため、電気分解は極めて安定しています。それを支える電圧は6V(直流DC)程度です。
乾電池4本程度で電気分解しているのです。
この事がEFWを「水」レベルの安全性に保つ事が出来る理由なのです。
(2)現在pH12.5以上のアルカリ性水で比較的安全なものを生産できるのは日本企業だけです。
(3)私達の一方吐水方式を採用する企業は増えてきていますが、低電圧、低電流生成が実現していません。そのため、生成される電解水に危険性が存在するのです。
(4)「刺激性」「弱い刺激性」レベルの電解水は下表の様に、農業、畜産、人体に使う事が出来ません。

表-1 高濃度電解水とEFWの比較

※1△ 希釈は可能ただし希釈ノウハウはない
※2 水道水でも純水でも可

5. 苛性ソーダ(カリ)(NaOH or KOH)との比較

非常に危険な溶液である苛性ソーダなどとEFWは同様に見られる事があります。
それは、両者とも電気分解法を用いているからです。
pH値をpH13.0合わせたEFWと苛性ソーダを比較したのが次の表です。
この表を見てAとBは全く同一のものと思いますか?
それとも全く異なるものと見ますか? 良く見て下さい。


表-2 苛性ソーダとECOMIZERⓇの安全規格

ECOMIZERⓇの安全性について

OECD化学物質毒性試験指針(1987年)に基づき安全性確認試験を行いました。
その結果、判定値は全て0(ゼロ)で「無刺激物」である評価を得ました。
「安全」であることは極めて大切な要素です。これだけの高いpH値能力を持ちながら「安全」なものは今まで存在しませんでした。

 ※刺激性とは、SIAA(抗菌製品技術協議会)による品質と安全性に関する基準のカテゴリーの内、眼刺激評価で5.1~110.0が刺激物。皮膚一次刺激反応では0.5~8までの数値で紅斑、痂皮、浮腫を示すものを言う。

6. E&Bの主成分と特性について

E&Bの特徴と主成分は次の通りです。
(1)水素イオン(H+) (3)カリウムイオン (k+)
(2)電子(e-) (4)水酸化物イオン (OH-)
そして極めて低い表面張力は25℃で32 mN/mです。
ちなみに水は25℃で71.9 mN/mとなります。
通常水素イオンや電子が水の中に存在する事は出来ません。しかし、ある特定の条件とは、
(1)電気分解方式 (3)かける電圧
(2)電解質の種類 (4)流す電流
よって水の中に水素化物イオン(ヒドリドイオンH-)として固定出来る事がわかっています。
E&Bの内容成分はたったこれだけですが、それぞれが単独でまた、互いに力を合わせながら多くの作業を行います。まるでその働きは「神の手」のようなものと言えるでしょう。
そして何よりも大切なのは「水レベルの安全性」を有する事にあるのです。
(1) 殺菌
・・・
電子(e-)、水酸化物イオン(OH-) + 表面張力
(2) 油脂洗浄(脱脂)
・・・
電子(e-)、水酸化物イオン(OH-) + 表面張力
(3) 農業
・・・
①電子(e-) + 水素イオン(H+) + カリウムイオン(K+)
②水酸化物イオン(OH-) + 表面張力
+ 表面張力
(4) 畜水産
・・・
電子(e-) + 水素イオン(H+) + カリウムイオン(K+)
+ 表面張力
(5) 食品保存
・・・
①電子(e-) + 水素イオン(H+) + カリウムイオン(K+)
②水酸化物イオン(OH-) + 表面張力
+ 表面張力
(財団法人 日本食品分析センター)
各分野においては上記の通りの内容物が力を合わせて戦っており、その効果は従来の薬剤等と比べても決して引けを取りません。
次にECOMIZERⓇの殺菌力と脱脂力を示します。
参考としてください。

表-6 殺菌効果試験

ECOMIZERⓇの脱脂能力比較表

ECOMOZERⓇの防錆能力

表-7 ECOMIZERⓇのプラスチック耐薬品性試験
(素材別適合性について JISK7114)

※7日間後の変化を目視および質量変化で求める。
(社団法人 神奈川県薬剤師会試験センター)

7.農業分野におけるE&Bの能力について。

(1)高濃度電解水のほとんどは危険性があるため、農業分野では使用出来ませんが、未分解食塩濃度100ppm以下の三室型電解槽を搭載した機種は農業分野においては幅広く使用されています。
その三室型との比較を下表に示します。
表-8 E&B生成装置と三室型電解槽の比較

(2)最も多い質問は「他の電解水とE&Bはどう違うのか?」です。それについて解説します。
(1) E&Bの最大の特徴はpH13.0レベルでも水同様の安全性を保つというところです。
他は「弱い刺激性」もしくは「軽度刺激物」の範疇に入ります。
これでは農業や畜産、水産には使用出来ません。
(2) 一般の電解水は食塩水を電気分解するため、未分解食塩が含まれています。0.1~0.2%(1000~2000ppm)です。
これでは土壌塩害を引き起こすため、農業には使用出来ません。
(3) 未分解食塩が100ppm以下の電解水を生成する装置があります。(三室型電解装置)
その代表的なものがファインオキサー(Iラジカル)です。これは農業、畜産、水産に使用できます。

8.まとめとして

 昔から水で殺菌できたら、水で油脂を分解する事が出来たら、また水を撒くだけで農薬に代替えできたら良いなあという声がありました。
そうすれば、私たちの回りの環境をこれ以上傷つけなくて済むのにという思いです。
今から約90年前日本で発明された「電解水」には、それを実現できるような能力はありました。しかし、食塩が混じっている。能力効果が今一つ足りない。費用対効果が合わない等、多くの欠陥を抱えていました。
約33年かけこの「電解水」を使えるように改良を重ねてきました。装置開発に20年、そして実践応用テストに13年以上かけ一つ一つ結果を分析、改良し、2021年を向かえました。
コスト性(経済合理性)、使用性、安全性、効果性など多くの視点から見てもどんな場所(農地)においても十分能力を発揮できるものと思います。
21世紀以前の科学の後始末の技術のようなものです。
農薬を使わず、安全で健康な農産物を簡単に安いコストでたくさん生産できるこの理想の技術を正しく学び実践し次の世代の人たちに胸をはってバトンタッチしてほしいと思います。